お題:犬と少女(1)00:02

せっかくのGW最初の休日だというのに甥っ子を押しつけられた。

甥っ子に言われるがままに公園に行き、フリスビーでキャッチボール。
ちょっとフリスビーが楽しくなってきたその時!

「ガサッ!」

茂みから突如黒い影が躍り出た!
そのままフリスビーをナイスキャッチ!
その黒い影はシェパードだった。

呆然とする自分、フリスビー犬に大喜びの甥っ子と女の子。
・・・女の子?

「えっと・・・この子は君の?」
「うん!えらいねラッキー」
ラッキーと呼ばれた犬をなで回す女の子、と甥っ子。
どうやら早くも仲良しになったようだ。これだからガキは・・・

奈緒〜」
「あ、美和お姉ちゃん!」
奈緒〜、今までどこにいたのよ〜・・・ってどうしたの?そのフリスビー。」
「んとね、ラッキーがね、ぐわーって飛んで、ぱくーってとったの!」
「ん〜、それはいいんだけど、どこから・・・」

そこで甥っ子と自分に気づく美和お姉ちゃん。
「え、あ〜、どうもすいませんでした!邪魔しちゃったみたいで、
コラ奈緒!あやまりなさ・・・」
そこにはすでに奈緒ちゃんたちの姿はなかった。
ついでに言うと、
3人は50メートルほど向こうにフリスビーとともに移動している。

それをみて、自然と笑みがこぼれた。
美和お姉ちゃんも同じようだ。
「ふふふ・・・なんだかいいですね、子供って」
「あ、私、里中美和っていいます。あなたは?」
「僕は・・・」
連休最初の日、ちょっと暑いぐらいの春の日差しが緑を照らしていた。