2度あることは3度ある21:23

ここで前回の手術についてちょっとおさらい。

あの手術はサイドの肉に食い込んだ爪を取るための手術でした。
ちょっと派手に深爪をするようなものです。
ちょっと多めに切り取っても、根っこは無事なので、
半年もすればすっかり元通りに伸びてしまうのです。
そしてきっかり半年後、


再発しました。


「ああ・・・またあの手術か・・・・・・。」
仕方がないのでもう一度総合病院に行き、再手術。
今度こそこれで治るだろう。
んで、さらに半年後、


再発、
というより悪化。


どう悪化したかというと、
前回2回は右足親指の右サイドが化膿していたのだが。
今回は右足の左サイドまで・・・・・・。_NEW_
「医者を替えよう」

と母が言った。
「でも、この辺じゃ外科医なんてあの総合病院ぐらいでしょ? どこに行くの?」
「今度オープンしたところがあるから、そこに行ってみましょう。」

大丈夫なのか?その医者・・・。(不安)_NEW_
住宅街の中に、一見普通の家のような診療所。
H医院はそんな感じだった。

中にはいると、オープンしたてのはずなのに、
結構お客・・・じゃなくて患者さんがいた。
でもほとんどがお年寄り。

(そういうことも考えてここに診療所をたてたのかな?)
そんなことをヌボ〜、と考えていたら、
「パラキートさ〜ん、どうぞ〜。」
呼ばれた。いよいよ先生とのご対面である。

中に入ってちょいとビビった。
一見「大工の親方?」といった風貌。
本当に医者?

「で、今日はどうしたの?」
「あ、ハイ、実は・・・」

_NEW_
「じゃ、そこ(ベッド)に上がって患部を見せて。」

「・・・爪が食い込んじゃってるね。」
(知ってるって、もう・・・)
「じゃあ手術しようか。」
「あ、ハイ・・・いつでしょう?」
「今からに決まってるでしょう」


ちょっと待て!即手術かい!
いきなりにもほどがあるぞ!
物事には順序ってものが・・・・・・

看護婦さん、準備してるし・・・
うう、なんか看護婦さんの動きがやたらテキパキしてる・・・。(怨)


5分後、問答無用で手術開始。
「あの、看護婦さん・・・。」
「ハイ?」
「タオルもらえません?見るの、イヤなんで・・・。」


手術は30分ほどで終了。
別に前の2回のの手術と何ら変わりはなかった。
「これで治るのかなぁ・・・?」


一ヶ月後、包帯を取る日が来た。
今まで手術跡は(怖くて)見なかったが、
3回目ともなるとさすがになれてくるモノで、
恐怖心が好奇心に変わっていたのだ。


見て驚いた。
爪が細くなっていた。


摘出手術をしたんだから、細くなっていて当たり前だと思うだろうが、
それどころじゃなかった。

前2回の手術は食い込んでいる部分のみを取り払うだけだったが。
今回は両サイドの根っこごと、取り払っていたのである。
爪の根っこが一部無くなったせいか、親指が少し細くなっている。

「これでもう再発しないだろう」

まぁ・・・そりゃしないだろうなぁ・・・再発・・・

こうして左足にまとわりついていた病魔は去った。
術後7,8年近くなるが、全く化膿していない。

でも、あんまりお世話になりたくないな・・・。
あの医者には・・・。